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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】民主党の矛盾と欺瞞 実態としての集団的自衛権を個別的と言い張る不誠実さ

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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】
民主党の矛盾と欺瞞 実態としての集団的自衛権を個別的と言い張る不誠実さ

 いずれの事例も日本人の命や国土を守るために、自衛官が危険を承知で身命を賭して展開した点だ。自衛隊の海外でのPKO活動も同様だ。

 国の内外を問わず、自衛隊員の犠牲を前提にした国防や安全保障は根本的に間違っている。その点に目をつぶった政治の無責任のもうひとつの顕著な事例が東日本大震災のときに起きた。

 2011年3月17日、防衛相の北澤俊美氏が会見で、爆発した東京電力福島第1原発3号機への自衛隊ヘリによる放水について、こう述べた。

 「昨日、菅直人首相と話し合う中で『放水は今日が限度である』という結論に達した。首相と私の重い決断を(折木良一)統合幕僚長が判断し、統幕長の決断で実行した」

 防衛相が命令を下さず、部下が忖度して決断したというのだ。常々シビリアン・コントロールの重要性を強調してきた民主党が重要な局面のひとつでシビリアンである政治家の責務を放棄し、高い放射線量の危険が予想される原発上空に隊員を送り込む責任を、現場に丸投げしたまさに責任回避の事例だった。

 同様の矛盾と欺瞞の精神を、集団的自衛権を頑迷に否定する民主党の主張に私は見てとるのである。

 日本国の安全を担保するために、集団的自衛権を限定して行使するという今回の安保法制を岡田氏は認めず、「集団的自衛権の行使は要らない」と断定した。しかし実際に氏が語ってきたことは集団的自衛権の容認である。

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