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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】民主党の矛盾と欺瞞 実態としての集団的自衛権を個別的と言い張る不誠実さ

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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】
民主党の矛盾と欺瞞 実態としての集団的自衛権を個別的と言い張る不誠実さ

 安保法制は成立したが、民主党代表の岡田克也氏は、9月18日の衆議院本会議で言明したように、安保法制を廃案にすべきだと主張する。氏は新法制を否定して日本の安全保障を一体どんな状況に引き戻そうというのか。

 日本の安全保障体制の特徴は、国際情勢の変化に応じて自衛隊に一定の任務を担わせなくてはならなくなっている現実と、それを認めようとせず硬直した姿勢を貫くのがあたかも正義であるかのような欺瞞が横行してきたことだ。与野党双方に当てはまる政治の無責任が戦後日本の国防体制に幾つもの空白や法制の不備を残した。それらを辛うじて補ってきたひとつの要素が自衛隊員の気概だった。

 1999年に能登半島沖で北朝鮮の工作船に対処した海上自衛隊の自己犠牲の精神がその1例である。イージス艦「みょうこう」の当時の航海長、伊藤祐靖氏が振り返った。

 「北朝鮮工作員が強力な武器を持っているのは間違いなく、乗り込めば銃撃戦になる。しかしわれわれには防弾チョッキもない。そこでせめてもの弾丸除けに船内の雑誌を腹に巻いて準備をしました」

 偶然相手のエンジンが始動して彼らが逃走したため、乗り込むには至らなかった。

 97年には鹿児島県下甑島に中国人密航者20人が不法上陸し逃走した。航空自衛隊員30人は一切の武器を携行せず自己責任で、野外訓練名目で出動した。中国人全員を拘束したが、彼らが武装していれば丸腰の自衛官が犠牲になった可能性もある。

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