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【政界徒然草】ヘイトスピーチ規制法案に執念燃やした民主党の思惑とは…

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【政界徒然草】
ヘイトスピーチ規制法案に執念燃やした民主党の思惑とは…

 9月27日で閉会した通常国会では、特定の人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)を禁じる「人種差別撤廃施策推進法案(ヘイトスピーチ規制法案)」をめぐり、与野党が水面下の駆け引きを繰り広げた。法案を提出した民主党は今国会での成立を目指し、他の法案より優先した採決を主張した。与党が応じなければ、刑事司法改革関連法案の審議に応じないという“人質”作戦にも出た。こうした姿勢には、来年夏の参院選を見据えた思惑が透けてみえる。

 ヘイトスピーチ規制法案は、民主、社民両党などが議員立法として今年5月に参院に提出した。人種や民族などを理由とする差別的取り扱いや言動を禁じ、政府に差別防止に関する基本方針の策定を求めるほか、首相が任命した有識者による審議会を内閣府に設置するという内容だ。罰則規定はない。

 8月4日に参院法務委員会で審議入りし、与野党は「ヘイトスピーチは許されない」との認識では一致した。しかし、憲法が保障する「表現の自由」との両立をめぐって、溝が生まれた。

 自民党の稲田朋美政調会長は8月25日、記者団に対しヘイトスピーチを「絶対に許されない悪だ」と話す一方、法案ではヘイトスピーチの定義が曖昧だと指摘。「(ヘイトスピーチを)規制した場合に、憲法上の優越的地位を認められている表現の自由に関する影響なども慎重に見極めて検討すべきだ」と述べ、あくまで現行法での対応を模索する考えをにじませた。

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