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【秘録金正日(44)】女性だけを選抜「喜び組」の原型 暗室でやり放題、秘密パーティーの中身とは…

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【秘録金正日(44)】
女性だけを選抜「喜び組」の原型 暗室でやり放題、秘密パーティーの中身とは…

金正恩体制下の幹部向け宣伝映像に登場した高英姫(左)と金正日=2012年6月(RENK提供) 金正恩体制下の幹部向け宣伝映像に登場した高英姫(左)と金正日=2012年6月(RENK提供)

 夜は酒と女に浸りながらも、昼間は優秀な指導者を演じなければならない正日はそのころ、巨大な建築物を次から次へと建設する。特に「金日成(イルソン)首領さまのために」と称して平壌中心に建てた万寿台芸術劇場は、後に「記念碑的」建造物と喧伝(けんでん)されることになる。

 脱北した元将校の証言によれば、劇場の建設決定は唐突に下された。

 正日は76年初め、竣工(しゅんこう)を控えた軍専用の「2・8文化会館」(後の「4・25文化会館」)を芸術団に使わせようと、呉に話を持っていく。だが、「わが兵士たちは譲ろうとしないでしょう」と言下に断られた。

 メンツをつぶされた正日は、側近らを集め、げきを飛ばした。

 「同志たち、私はすぐに、モスクワやロンドン、パリにある宮殿劇場のようなものを1つ建てる決心をした」。そう告げると、費用は気にせず、最高の技術者を動員して「速度戦」で劇場を造るよう命じた。

劇団稽古場を隠し撮り

 1年足らずで完成した万寿台芸術劇場は、ぜいの限りを尽くした“カネの塊”だった。大理石やシャンデリアといった照明器具はイタリアとフランスから輸入し、その他の装飾品と設備も全て海外から調達した。

 劇場へのこだわりは、高英姫への執着を表していたのかもしれない。

 金正日は、芸術を権力獲得の手段として活用したが、個人的趣味にも利用した。劇団の稽古場にカメラを隠し設け、自分の執務室のモニターと結んで、ライブ映像で高の姿を追っていたともいわれる。

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