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【矢板明夫の目】天津大爆発から1カ月 担当者は自殺 中国当局の危機管理能力の欠如を露呈

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【矢板明夫の目】
天津大爆発から1カ月 担当者は自殺 中国当局の危機管理能力の欠如を露呈

 中国有数の港湾都市、天津で起きた、死者、行方不明者160人を超える爆発事故から1カ月近くが経つ。現場付近で中国人民解放軍の化学戦専門部隊らによる清掃、整理は継続されており、爆発の原因究明はまだほとんど進んでいない。損害賠償をめぐり住民と当局の交渉もまだ続いている。今回の爆発は、中国当局の危機管理能力のなさ、政商癒着など多くの問題を一気に顕在化させ、市民の政府不信をますます募らせる結果となった。

異例の対応長期化

 中国で死者が100人を超える大事故はよく起きる。ほとんどの場合は、当局は迅速に対応し、現場を閉鎖して家族に賠償金を支払う代わりに箝(かん)口(こう)令を敷くなど、情報コントロールを図る。発生から3日ほどですべての処理を終了させるのが通例だが、今回のように対応が長期化したことは異例だ。

 その理由について、天津市当局者はメディアに「生活に影響が出た市民は10万人を超えており、要望を聞くのに時間がかかった。また、現場付近で危険な化学薬品が飛び散っているため、専門家に頼らなければならなかった」などと説明した。しかし、別の市関係者は「縦割り行政で陣頭指揮をとる人がいないのが本当の原因だ」と説明する。

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