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【日本の議論】山崎製パン「添加物バッシング」の真相 カビにくいのはなぜ? 臭素酸カリウムは?

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【日本の議論】
山崎製パン「添加物バッシング」の真相 カビにくいのはなぜ? 臭素酸カリウムは?

具材が卵やツナなのに常温で日持ちする「ランチパック」。カビにくく、添加物などをめぐり議論が続いている

 これに対して、鈴鹿医療科学大学の長村洋一副学長(薬学、臨床生化学)は「保存料を使用しなくても工業的に無菌的な環境で製造されたパンは、数日ぐらいの日持ちは当然。家庭で作ったパンがすぐカビるのは、一般家庭の台所はパン工場より汚いから」と説明する。パンにカビが生える最大の原因は人間による汚染。同社はパンを焼いた後の工程を完全に自動化し、人が手を触れないようにしている。

 ヤマザキパンがカビにくいのは「衛生環境に配慮した工場で作られているから」というのが真相で、本が指摘するような事実はない。それにもかかわらず、ネット上にはいまだに本の内容をうのみにし、同社のパンの危険をあおる情報が氾濫している。

売り上げ好調、消費行動に影響せず

 同社は昨年2月から臭素酸カリウムの使用をやめた。製パン技術の進歩で、使わなくても国産小麦でふっくらとしたパンができるようになったためだ。

 これを受けたのか、今年7月、『ヤマザキ~』を改訂した『新・ヤマザキパンはなぜカビないか』が出版された。本の帯には「本書の指摘がきっかけで、山崎製パンは、発がん性物質の臭素酸カリウムの使用を中止しました!」とあり、同書が影響を与えたかのような書きぶりだ。しかし、山田所長は「本は関係ないですね」ときっぱり。「この10年で酵素製剤の種類が格段に増え、組み合わせによって臭素酸カリウムを使うよりもおいしいパンができるようになったんです」

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