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【日本の議論】「暗い怖い」でLED化へ 「日本一のガス灯通り」消える

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【日本の議論】
「暗い怖い」でLED化へ 「日本一のガス灯通り」消える

車道の中央に設置された歩行者専用道路にあるレトロ風のガス灯=千葉県四街道市めいわ

 JR四街道駅から南に約1・5キロ離れた千葉県四街道市のめいわ地区には、228基のガス灯が街道沿いに並び、町並みを淡く包む「日本一のガス灯通り」がある。しかし、照度が弱くて住民の体感治安も悪いことなどから、外観を残しながら灯部の全てを最新のLEDに切り替える計画が進み、8月31日開会の9月定例市議会に上程される補正予算案に予算1億円余りが組み込まれた。20年以上にわたり地区のシンボルとして親しまれてきたガス灯は、時代の流れに抗えなかった。(山本浩輔、写真も)

やすらぎへの思い

 かつてのめいわ地区はほぼ田んぼと山林で、「四街道南特定土地区画整理事業」が始まった昭和60年頃には3世帯計10人が住んでいただけだった。

 同事業は、郊外に家を買う都心への通勤者が増える中、ここに計画人口8千人のベッドタウンを造ろうと始まった。「他市にない魅力をアピールする」という目的を踏まえて考えられたのが、都心の騒々しさに疲れた人がやすらぎを感じられるよう、ガス灯を街道沿いに設置することだった。

 設置された228基は、市の花である桜の花びらをデザインに使った「2灯式」(128基)と、交差点にある「3灯式」(38基)、歩行者専用道路の「レトロデザイン」(62基)の3種だ。平成4年の点灯以来、住民に親しまれ、遠方から見に来る人もいるという。

 市によると、同地区には7月1日現在で4769人が暮らしており、現在も新たな住宅が建ち続ける。高い建造物は少なく静かな町並みで、子育て世代も多く住んでいるという。

親から不安の声

 こうして町のシンボルとなったガス灯。だが、問題が徐々に顕在化した。

 照度が足りないため、足元には別の電気灯が設置されているが、暗いところでは腰から上が見にくいため、小さな子供を持つ親から不安の声が聞かれるようになった。交差点用の3灯式の上部にはスポットライトが設置され、明るさを補っている。

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