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【衝撃事件の核心】「パンがぬれている!」 クレーマー装い、計2700万円をだまし取った手口とは…

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【衝撃事件の核心】
「パンがぬれている!」 クレーマー装い、計2700万円をだまし取った手口とは…

 警視庁捜査2課は8月24日、嘘の電話で食パンと現金をだまし取ったとして、東京都中央区月島の無職男(53)を逮捕した。「カネがほしかった」と容疑を認めているという。

白いワイシャツで本部社員になりきり

 捜査2課の調べでは、男は22年以降、今年6月までに都内を中心に、千葉や神奈川、埼玉、茨城を加えた1都4県でパン屋、コンビニ、弁当店、総菜店などで同様の犯行を80件以上繰り返し、計約2700万円以上をだまし取ったとみられている。

 店長など店の責任者には犯行を見破られる可能性があるため、責任者不在のすきをついて電話をしたり、電話口に責任者が出ればさまざまな理由を付けて店からおびき出したりするなど、アルバイトなどの店員に標的を絞っていたという。

 演じるのは同店の客と、同店のチェーン本部などの2~3役。白髪で体格のよい男は現場には白いワイシャツに黒いズボン姿で現れるため、店員らも本部の社員だと思い込んでしまいがちだったとみられる。

雑踏のなかから発見「見当たり捜査」で容疑者特定

 一人で何役もこなす犯行手口は、捜査に困難をもたらしたようだ。

 1日に嘘の電話を大量にかけて被害者をだます従来の特殊詐欺と違い、今回の詐欺事件は5年間で80件、つまり1カ月に1件程度のペース。場所も1都4県に広がっており特定が難しかった。また、大量の電話をかけるためのアジトもなく、証拠が乏しい面もあったという。

 捜査2課が、容疑者特定の最終手段として用いたのが、雑踏のなかから指名手配犯を見つけて摘発する「見当たり捜査」の手法だった。

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