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【番頭の時代】第4部・永田町のキーマン(3) 「後藤田五訓」官僚の省益戒め 後藤田正晴元官房長官

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【番頭の時代】
第4部・永田町のキーマン(3) 「後藤田五訓」官僚の省益戒め 後藤田正晴元官房長官

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 橋本龍太郎内閣で官房長官を務めた梶山静六を政治の師と仰ぐ現官房長官、菅義偉も後藤田に範を求めている節がある。生前の後藤田をよく知る安倍晋三内閣の高官は「菅さんと後藤田さんは『勘の良さ』という点で似ている。判断を現場に任せることもあるが、『これは後から大事になるな』と思ったら、その場で自分で決める」と語る。

 その菅が25年10月28日の衆院国家安全保障特別委員会で、後藤田の名前を出したことがある。

 「後藤田五訓は今も生きていると思う。ここはやはり、しっかりとその精神で行っていく必要がある」

 「後藤田五訓」とは何か。昭和61年7月1日に官邸主導を目指した内閣5室が後藤田の肝いりで発足した際、後藤田が各室長に示した心構えを初代内閣安全保障室長の佐々淳行が書き残したものだ。

 (1)出身がどの省庁であれ、省益を忘れ、国益を想え(2)悪い、本当の事実を報告せよ(3)勇気を以(も)って意見具申せよ(4)自分の仕事でないと言うなかれ(5)決定が下ったら従い、命令は実行せよ-。後年、後藤田は回顧録『情と理』で各省庁から集まった官僚を束ねる難しさについて「とにかく母屋(出身省庁)を見ているんですよ。それは人事ですよ」と解説している。

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