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【番頭の時代】第4部・永田町のキーマン(3) 「後藤田五訓」官僚の省益戒め 後藤田正晴元官房長官

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【番頭の時代】
第4部・永田町のキーマン(3) 「後藤田五訓」官僚の省益戒め 後藤田正晴元官房長官

 「内閣の番頭役」とも評される官房長官に後藤田タイプを選ぶか、藤波タイプを選ぶか-。この問いは中曽根だけでなく、歴代首相を悩ませてきた。

 内閣の屋台骨を支える官房長官に、後藤田のようなタイプを望んだ首相が民主党政権の菅直人だ。

 「よく中曽根政権の後藤田先生の名前が出るが、そうした力を持つ方でなければならない」

 菅は平成22年6月8日の首相就任記者会見で、官房長官に仙谷由人を選んだ理由をこう説明した。

 仙谷は後藤田と同じ徳島県出身。自身も同年7月26日の講演で後藤田について「官房長官の中では戦後最も実績を挙げた」と言及している。だが、仙谷がどこまで本気で後藤田を範としていたかは疑わしい。

 後藤田は昭和58年9月1日に大韓航空機がサハリン上空でソ連軍戦闘機に撃墜された際、自衛隊が入手したソ連側の交信記録を公開。防衛庁は情報能力を知られるのを恐れて反対したが、後藤田が押し切ったことでソ連政府は撃墜の事実を認めざるを得なかった。

 これに対し、平成22年9月7日に尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で発生した中国漁船衝突事件をめぐる映像について、仙谷は公開に消極的だった。一連の対応が不適切だったとして、11月26日には参院で問責決議が可決。その後、更迭の憂き目に遭った。

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