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【話の肖像画プレミアム】戸田奈津子(78)=映画字幕翻訳者=コッポラ監督が抜擢、“誤訳”の批判は「気にしない」

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【話の肖像画プレミアム】
戸田奈津子(78)=映画字幕翻訳者=コッポラ監督が抜擢、“誤訳”の批判は「気にしない」

(野村成次撮影)

 ハイテク化ですべてが進んでいるようにみえるけど、欲や嫉妬のような人間の基本的な本能は絶対に変わらない。こうした基本的な部分が変わらないから、国境を超えて芸術が理解されるんです。だから、携帯電話でゲームばかりやっている最近の子供たちに、その基本的な部分でわれわれがどんなにすばらしい遺産を受け継いでいるかを理解させるためには、情緒を養ってあげないといけないんです。数字とか情報を与えたってダメ。それよりも教養が重要です。教養は本や映画、音楽、美術とかいいものをみてだんだん染みついていくもの。情報と教養は全く別なのよ。

 〈多忙を極めた頃は年50本の字幕翻訳を手がけた〉

 今は作品がいくつも重なるときもあれば、全然ない時もあります。あの頃とは全く違うペースですね。あのペースが何十年続いたか知らないけど、やり過ぎたぐらいにやったから、別に今はやらなくていいという感じかな。素晴らしい映画が次々に作られたあの時代に一番仕事が集中していたのはラッキーだったと思います。CG(コンピューターグラフィックス)の映画はやりたくないと思ったときと、もう休みたいなって思い始めたときがちょうど重なった。結果的に幸せだったと思います。

 〈多忙な状況は相変わらずだが、趣味の旅行を楽しむ時間は以前より増えた〉

 年間50本の時代も年に1度は2週間の休みを取って母を連れてヨーロッパをドライブしていました。亡くなった母も楽しみにしていたんですよ。唯一の親孝行だったな。

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