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【満州文化物語(4)】「アチャコ」ってどんな美人? 朝日と吉本の慰問隊は勘違いもされ喜ばれた

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【満州文化物語(4)】
「アチャコ」ってどんな美人? 朝日と吉本の慰問隊は勘違いもされ喜ばれた

しゃべくり漫才で一世を風靡したエンタツ(左)アチャコのコンビ しゃべくり漫才で一世を風靡したエンタツ(左)アチャコのコンビ

「わらわし隊」の活躍

 13年1月5日付東京朝日新聞朝刊に再び社告が打たれた。《戦線へ初春の慰問団 銃後熱誠の寄託金で》。「慰問演芸班」は北支派遣がアチャコ・今男のコンビに東京から落語の柳家金語楼(きんごろう)、三味線漫談の柳家三亀松(みきまつ)。上海・南京組はエンタツ・エノスケコンビに石田一松、夫婦漫才のワカナ・一郎など。荒鷲隊をもじった「わらわし隊」の愛称で呼ばれる爆笑慰問突撃隊の記念すべき第一陣だ。

 芸人を集めたのはもちろん「吉本」である。人気絶頂のエンタツ・アチャコはすでにコンビ別れし、別の相方となっていたが、東京組も含めて、当時これだけのメンバーを集められるのは、日の出の勢いにあった吉本ならではだった。

 好評を博した「わらわし隊」は回を重ねてゆく。内地で締め付けが厳しくなったネタでも前線では比較的自由に演じられた。当時、吉本社員として第2回わらわし隊(13年11月~)に同行した長沖一(まこと)(後に帝塚山学院短大学長)はこう書いている。《戦地では治外法権といってよい自由さだった…兵隊たちを笑わせ悦(よろこ)ばせれば、どんなことをしてもよかった》(「上方笑芸見聞録」より)

 竹本はこう話す。「ワカナが和服で行くと、兵隊さんはものすごく喜んだらしい。慰問隊の派遣は吉本にも一石二鳥、三鳥のメリットがあった。まずは『お国のため』。『ギャラ』もいい。つまり誇り儲けです。それに大きな声では言えないが、慰問隊に参加した芸人は『兵隊』に取られにくかったからね」

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