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【本紙前ソウル支局長公判】証人「刑事訴追される記事とは思わない」「国家権力がメディアに処罰を望むべきでない」…第8回公判の詳報(下)

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【本紙前ソウル支局長公判】
証人「刑事訴追される記事とは思わない」「国家権力がメディアに処罰を望むべきでない」…第8回公判の詳報(下)

裁判後、記者団の質問に応じる弁護側証人の西日本新聞の植田祐一ソウル支局長=7月27日午後、韓国・ソウル中央地裁(三尾郁恵撮影)

 弁護人「もし、同じ事件が日本で起きて、日本の検察が、日刊ベスト貯蔵所(イルベ)を言及し、そこに出ている反応が韓国国民の認識だと言ったら、ここにいらっしゃる方々の99.9%はそれに同意しないでしょう。イルベは、ここで特定のサイトを言及して申し訳ありませんが、好き放題に話して、侮辱するようなことも平気で載せる問題のあるサイトです。

 検察の出した2ちゃんねるのサイトは匿名サイトで、日本ではイルベと同じようなスタンスのサイトです。非常に偏っている極端な一部が、低俗な発言を出し続けるサイトとして知られています。そこで集めた匿名のコメントを集めて、それを果たして日本国民の認識だといえるのか、非常に疑わしく思いますし、これを提出して被告人の記事に対する日本国民の反応だといえる検察の勇気がとても羨(うらや)ましいです。イルベにヒラリーと入れると、おそらく検察が提出したような低俗な表現が続出するでしょう。このような内容を意見書に入れました」

 裁判長「前回の期日の調書に関して異議があるようですが」

 弁護人「内容には異議はありませんが、こちらにいらっしゃった皆様も周知の通り、英語の通訳に問題が多かったです。(第7回公判に弁護側証人として出廷した米国人ジャーナリスト)カーク氏の言葉を通訳した韓国語で調書に記載されるのは、非常に大きな問題であると思いました。省略や意図しない歪曲、正確性に欠ける、いわゆる生活通訳レベルですので、カーク記者の言論などに関する専門的な陳述がきちんと伝わっていないと思います。したがって、弁護人側でカーク氏の発言の英語の部分だけを録音し、専門通訳が訳したものを添付したいと思います」

 検察「言論専門家を8月17日までに手配できるかどうかがわからないので、その次の期日に尋問を行えればと思います」

 裁判長「では、8月17日14時(次回第9回公判)に(弁護側証人として出廷する)田島泰彦氏の証人尋問を行い、9月21日の14時に検察側の言論専門家と被告人尋問と、双方の意見陳述を行うこととします」

(了)

公人理論

米連邦最高裁判例が示している見解で、公人(公職者)に関する名誉毀損訴訟では、被告の「現実の悪意」が立証されなければ、損害賠償は認められないというもの。

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