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【戦後70年 昭和20年夏(4)】ソ連軍157万人が満州侵攻 戦車に潰された王道楽土の夢

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【戦後70年 昭和20年夏(4)】
ソ連軍157万人が満州侵攻 戦車に潰された王道楽土の夢

 昭和20年8月9日午前、満州北部・●琿(あいぐん)(現黒竜江省)にソ連軍機3機が黒竜江(アムール川)対岸のソ連領から低空で現れ、国境を越えた。

 「ソ連側から不明機が侵入!」

 国境監視所にいた関東軍第135独立混成旅団伍長、安田重晴(94)=京都府舞鶴市在住=は司令部に至急一報を入れた。

 国境警備の任務について3年になるが、こんなことは記憶にない。精鋭だった関東軍も19年以降、多くの将兵が太平洋戦域に転属となり、くしの歯が欠けたような状態だった。対米戦の苦境も聞いていたが、それでも日ソ中立条約を結ぶソ連が満州に侵攻してくるとは思っていなかった。

 11日、監視所がソ連軍の攻撃を受けた。安田は闇に紛れて20キロ離れた旅団司令部を目指した。司令部は強固な地下要塞だったが、すでに激しい戦闘が繰り広げられていた。

 合流した安田は仲間と「とにかく敵の侵攻を食い止めよう」と玉砕覚悟の戦いを続けた。結局、安田ら生き残った日本軍将兵が武装解除に応じたのは22日だった。

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