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【経済インサイド】日本生まれのビジネスを世界に 増える外国人起業家 政府も規制緩和で後押し

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【経済インサイド】
日本生まれのビジネスを世界に 増える外国人起業家 政府も規制緩和で後押し

マミーケアのジャスティン・クルーンCEOは「日本発のビジネスを世界に広めたい」と意気込む

 日本は起業より大企業への就職を優先する傾向が特に強いといわれる。過度の安定志向から脱却し、起業意欲を刺激する上でも、彼らの存在は不可欠だ。

 政府は4月1日に投資・経営ビザを「経営・管理ビザ」に変更し、在留カードを取得しやすく、よりスムーズに起業できる4カ月の資格を新たに設けた。定款など、事業を始めようとしていることを証明する書類があれば、登記前でも取得できるようにもした。併せて、代表者のうち最低1人が日本に住んでいることを求める要件も撤廃された。

 国家戦略特区に認定された東京の赤坂には、登記や税務、社会保険といった関連手続きに一貫対応する「東京開業ワンストップセンター」も設置された。

 外国人の会社設立を支援するアクロシード(同千代田区)の佐野誠社長は「(要件緩和が明らかになった)3月ごろから依頼が確実に増えた」と話す。

 もっとも、まだ十分とはいえないようだ。佐野社長は4カ月ビザについて、「申請時に事務所確保を求めており、利便性が高いとはいえない」と指摘。日本総研の野村主任研究員は「もっと英語で情報発信しないとせっかくの緩和が水の泡になる」と一層の努力を促す。 

 治安確保との兼ね合いがあるとはいえ、起業家向けに特化したビザがすでに存在する英国やドイツに比べ、物足りない面もある。誘致競争は世界規模でヒートアップしつつある。言葉の壁を取り払うことも含め、継続的な環境整備が欠かせない。(井田通人)

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