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【日々是世界】カトリック国に舞い降りた中絶ドローン 「教会は現実を見つめよ!」

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カトリック国に舞い降りた中絶ドローン 「教会は現実を見つめよ!」

ポーランドの首都ワルシャワで行われたカトリック教会の聖体祭の儀式=6月4日(ロイター)

 宗教上の理由などから妊娠中絶が厳しく制限されているカトリック国ポーランドに、女性の権利向上を訴えるオランダの市民団体が、小型の無人機ドローンを使って人工的に中絶できる薬を運び込むパフォーマンスを行い、論議を呼んでいる。

ポーランドに薬を運搬

 英紙ガーディアンは、この市民団体は安全な人工中絶を行うために薬が必要な女性を救おうとした、と報道。「中絶ドローン」は隣国ドイツから飛行して国境を越え、「ポーランドの厳しい法律に対する関心を世間に喚起した」と伝えた。

 一方で、ポーランドのカトリック系保守紙ナシュ・ジェンニクは、オランダの団体は胎児を犠牲にする「死のドローン」を送ったのだ、と痛烈に非難した。さらに「ナチスは占領時代に中絶と育児制限を推進し、ポーランドの破滅を試みた」とまで反論し、改めて人工妊娠中絶は許されないとの立場を示した。

 ポーランドでは、社会主義政権下で認められていた人工中絶について、民主化後の1993年に原則的に禁止する法律が施行された。中絶は母親がレイプ被害を受けたり、出産で母体が危険にさられる場合などにのみ認められている状況にある。

 ドローンを飛ばしたオランダの団体「ウィメン・オン・ウェーブズ」はこれまでも妊娠中絶が必要な女性に、世界保健機関(WHO)で承認された薬を郵送してきた経緯がある。妊娠9週目までにこの薬を内服すると流産と同じような状態になり、手術なしで妊娠を終わらせることができるのだという。

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