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【中国トンデモ事件簿】児童4人が自殺、父は出稼ぎ、母は家出…繰り返される「留守児童」めぐる悲劇

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【中国トンデモ事件簿】
児童4人が自殺、父は出稼ぎ、母は家出…繰り返される「留守児童」めぐる悲劇

中国貴州省畢節市で児童4人が服毒自殺したとされる住宅(中国のニュースサイトから)

 国営新華社通信によると、きょうだいは父親による家庭内暴力の中で育った。長男は父親に殴られた後、2週間近く家出したこともあったと親類が証言している。

 暴力は母親にも向けられたようだ。14年3月にけがをして入院した母親は、そのまま家を出た。事件後、母親はあるメディアに「夫の暴力が怖かった」と4人の子供たちを置いて家出した理由を語っている。本人の不倫が原因だったと報じたメディアもあるが、真相は不明だ。

キャッシュカードだけ渡して家を出る

 夫婦が以前の出稼ぎでためた金は、自宅の新築や一人っ子政策への違反金などに消えてしまったようだ。再び出稼ぎに出ることを決意した父親は今年3月、残高700元(約1万4千円)の銀行キャッシュカードを長男に渡しただけで、親類らに子供たちの面倒をみるよう頼むこともないまま家を出たのだった。小学校や幼稚園に通う子供4人は突然、すべての保護者を失った。

 幼いきょうだいが置かれた苦境は、特殊な家庭環境がもたらしたものだが、同時に中国社会が抱える普遍的な問題でもある。

 中国では、都会に出稼ぎに出た両親と離れて実家の農村で暮らす子供たちを「留守児童」と呼ぶ。全国婦人連合会が13年に実施した調査によると、留守児童の数は全国で6000万人以上に達する。その大半は祖父母や親類が面倒をみているが、自殺したきょうだいのようにネグレクト(育児放棄)状態となっている子供も少なくないとみられる。

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