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【中国トンデモ事件簿】児童4人が自殺、父は出稼ぎ、母は家出…繰り返される「留守児童」めぐる悲劇

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【中国トンデモ事件簿】
児童4人が自殺、父は出稼ぎ、母は家出…繰り返される「留守児童」めぐる悲劇

中国貴州省畢節市で児童4人が服毒自殺したとされる住宅(中国のニュースサイトから)

 中国内陸部の貴州省畢節市で6月9日、両親が出稼ぎなどで不在だったきょうだい4人が農薬を飲んで自殺する事件があった。農村の貧困や都市との格差、社会保障制度の不備、児童虐待など中国社会の抱える闇があぶり出され、波紋を広げている。13歳の長男が「死ぬことは長年の夢だった」と記した遺書に“偽造疑惑”まで持ち上がり、当局への根深い不信も浮き彫りとなった。(西見由章)

手足を痙攣(けいれん)させ…

 中国メディアの報道を総合すると、服毒自殺したのは13歳の男児と9歳、8歳、5歳の女児のきょうだい。4人は夜11時すぎに自宅で有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」を飲んだ。子供のうめき声に気づいた隣人が救急車を呼び、警察官らが門をこじあけて室内に入ったが、いずれも現場、あるいは搬送先の病院で死亡が確認された。

 長男は3階の窓から転落したとみられ、自宅前の路上に倒れ込んでいるのを隣人が発見した。目をつぶって拳を握りしめ、手足はわずかに痙攣していたという。一方、3人の女児は普段生活していた3階で倒れているのが見つかった。

 事件の背景には、何より不幸な家庭環境があった。きょうだいが暮らしていたのは3階建ての住宅で、2012年に新築されたばかりだったが、そこに大人の姿はなかった。父親は今年3月から広東省に出稼ぎに出ており、母親は14年3月に家出していたのだ。警察は事件直後からきょうだいの両親に連絡を取ろうとしたが、しばらく所在がつかめなかったという。

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