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【阿比留瑠比の極言御免】
変わる世論とご都合主義
人も国際情勢も世論も移ろい変わりゆく。そんな世の無常を説くかのように菅義偉(すが・よしひで)官房長官はこのところ、平成4年6月の国連平和維持活動(PKO)協力法成立時と現在の国民意識の違いについて、繰り返しこう指摘している。
「当時、憲法学者の8割を超える方が反対だったが、今日では約9割の国民からPKOに理解をいただいている」
確かに、同年7月の朝日新聞の世論調査では、PKO参加のための自衛隊海外派遣に対し、憲法上「問題がある」と答えた人が58%に上り、「問題はない」の26%の倍以上だった。
PKO協力法成立時といえば、菅直人元首相が6月13日の衆院本会議で、「PKOと自衛隊という存在を結びつけることは、憲法上の制約を含めて困難」と主張して制限時間を過ぎても延々と演説を続け、衛視に演壇ごと引きずり下ろされたのも印象的だった。
その菅氏も首相時代の23年3月の防衛大学校卒業式の訓示では、堂々とこう訓示している。
「諸君が培った技能をぜひこうした(PKOなどの)活動で発揮してください。それが日本の国益につながる」
