産経ニュース

【秘録金正日(30)】北朝鮮版「紅衛兵」、未婚男女をけしかけ権力層を刷新 「党問題は正日同志に集中させよ」

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【秘録金正日(30)】
北朝鮮版「紅衛兵」、未婚男女をけしかけ権力層を刷新 「党問題は正日同志に集中させよ」

平壌の万寿台の丘にある金日成とみられる銅像前に立つ金正日=北朝鮮刊行の『時代の星』(1984年)から 平壌の万寿台の丘にある金日成とみられる銅像前に立つ金正日=北朝鮮刊行の『時代の星』(1984年)から

前のニュース

 1973年は、金正日(キム・ジョンイル)にとって、公私ともに充実した年だった。映画女優出身の成恵琳(ソン・ヘリム)と同棲(どうせい)し、長男、金正男(ジョンナム)を授かりながら、他の女性とも結婚し「正式」に所帯を持つことになる。

 《ある日、恵琳が3歳(数え年)になった子供(正男)を背負って庭の桃の木の下にいると、正日の妹、金敬姫(ギョンヒ)が兄を連れにやってきた》

 新しい花嫁を迎える日の正日の様子を、恵琳の姉、成恵琅(ヘラン)は手記『北朝鮮はるかなり 金正日官邸で暮らした20年』でこう記す。

 《その日が「宴の日」とは知っていただろうに、正日は、妹に背を向けて寝てばかりいた。「行こうよ、お兄さん。行こうよ」。姫君(敬姫)は返事もしない兄を揺さぶり起こして連れて行った。恵琳は子供を背負って木の傍らでぼんやりとたたずんでいた》

 別の女性を迎える正日と恵琳の微妙な心境が垣間見える。

花嫁はエリートの娘

 花嫁とは、金正日と法的な婚姻関係を結んだ金英淑(ヨンスク)だ。北東部の清津(チョンジン)市生まれで、清津共産大学の副学長を務める朝鮮労働党のエリート幹部の娘だ。地元当局の電話交換手をしていたが、平壌で党中央委員会組織指導部幹部課に勤めていたときに正日と出会ったといわれる。

秘録金正日のニュース

このニュースの写真

  • 【秘録金正日(1)】最後の電話は「正恩へのいらだち」 愛娘と禁断のワインを手に…

「ニュース」のランキング