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【政治デスクノート】
サンゴ密漁対策進まず… 縦割り行政の弊害、ほくそ笑むのは誰だ?
海底のアカサンゴに絡まっている中国密漁船の網=平成27年3月、小笠原諸島周辺海域(水産庁提供)
中国漁船による小笠原諸島(東京都小笠原村)周辺での宝石サンゴ密漁は沈静化しているものの、火種はくすぶったままだ。日本政府は5月下旬、小笠原諸島周辺海域で実施した海底調査の結果を中国政府に突きつけ、違法操業の再発防止を強く求めた。ただ、大挙して押し寄せてきた漁船団は日本政府にとって弱点を突かれた格好ともなり、傍若無人な行動に対し「オールジャパン」の取り組みが急務といえそうだ。
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「被害の状況は分かった。引き続き日本と緊密に協力しながらサンゴ船の問題に取り組んでいきたい」
日本政府は海底調査の結果を複数の外交ルートを通じて中国政府に伝えたが、中国側の回答はまるで他人事のようだった。日本も密漁の警戒、取り締まりをちゃんとやってくださいね、とでも言わんばかりだ。
水産庁が今年3月、小笠原諸島周辺海域で行った海底調査で、広範囲にサンゴが採取された痕跡が確認された。海底には漁網などが残されており、「新しい網ばかりで、小笠原の漁民のものとは異なる」(漁場資源課)ことから、中国漁船による仕業だと断定した。

