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【経済インサイド】市場走る「ソフトバンクが米スプリントを売る」噂 再びアジアでM&A観測も

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【経済インサイド】
市場走る「ソフトバンクが米スプリントを売る」噂 再びアジアでM&A観測も

米携帯キャリアのスプリント・ネクステルの買収について記者会見するソフトバンクの孫正義社長=左=と、スプリント社のダン・ヘッセCEO(当時)=2012年10月15日、東京都中央区

 実際、化粧直しの兆しは見えてきた。後払い方式の契約数は14年10~12月が1万9000件(前年同期は6万9000件減少)の減少だったが、15年1~3月期は17件の純増(同33万件減少)に転じた。12月期は、営業利益から設備投資額などを差し引いて残るフリーキャッシュフローも10億ドル改善してマイナス18億ドルにとどまった。抜本再建には至らないが、傷はやや回復しているかのようにみえる。

 ソフトバンクがスプリント買収に名乗りをあげる前に、シンガポール・テレコム(シングテル)の買収を検討していたことは業界では知られている。シングテルは世界約20カ国・地域、約40カ所に拠点を置く東南アジア屈指の通信事業者。アジア地域では海底ケーブルの8割に投資し各国を結ぶ通信網を構築しているのに加えて、契約数5億人と中国を除くアジア地域最大の携帯電話事業者でもある。特に、ASEAN地域での存在感は高く、経済成長を続けるアジアを重要市場と位置づける孫社長にとって、同地域で通信関連事業を拡大するにはうってつけの存在といえる。

 当時はシングテルの株主の意見が分かれて交渉は白紙になったが、「アジアが重要」と繰り返す孫社長の頭の中に、シングテル買収の文字が消えているとは思えない。証券アナリストによる、シングテル買収額は1兆~2兆円規模になるとみられ、スプリントを売却すれば、再びシングテル買収に打って出る資金は確保できそうだ。

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