産経ニュース

【経済インサイド】市場走る「ソフトバンクが米スプリントを売る」噂 再びアジアでM&A観測も

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【経済インサイド】
市場走る「ソフトバンクが米スプリントを売る」噂 再びアジアでM&A観測も

米携帯キャリアのスプリント・ネクステルの買収について記者会見するソフトバンクの孫正義社長=左=と、スプリント社のダン・ヘッセCEO(当時)=2012年10月15日、東京都中央区

孫社長「長い戦い」

 孫社長は会見の席上、スプリントの経営再建について「長い戦いになる」と覚悟を口にしたが、市場はそうは受け取らなかった。決算発表後、「ソフトバンクがスプリントを手放す可能性が高い」との噂が広まった。

 その大きな理由に、スプリントの経営再建の困難さがある。孫社長は、スプリントによるTモバイルUS買収によって契約数を1億件に引き上げて2強と肩を並べる規模に飛躍させる野望を抱き、TモバイルUSの親会社、ドイツ・テレコムと交渉していたが、「4社による競争の枠組みを崩すことはできない」という米当局の厚い壁の前に立ち消えた。スプリントは自力再建の道を歩まざるを得ない状況となった。

 しかし、前述のように、LTE投資で立ち遅れたスプリントと2強の高速通信エリアの格差は縮まるどころか引き離される始末。有利子負債が10兆円に膨らんだソフトバンクが大がかりな資本注入によってスプリントをてこ入れすることは不可能とみられ、このままでは勝ちの見えない消耗戦を余儀なくされる。

 ソフトバンク幹部は「孫社長はTモバイルUSの買収は当初からスプリント買収とセットで考えていた」と話しており、その意味でTモバイルUSの買収が失敗したのは米携帯市場参入計画そのものが頓挫したに等しい。

このニュースの写真

  • 市場走る「ソフトバンクが米スプリントを売る」噂 再びアジアでM&A観測も

「ニュース」のランキング