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【けいざい独談】日本の食料自給率「カロリーベース」の裏のウラ 正直、こんな指標は農業政策に無意味だ

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【けいざい独談】
日本の食料自給率「カロリーベース」の裏のウラ 正直、こんな指標は農業政策に無意味だ

 現在、国際的に主流となっているのは生産額をベースにした食料自給率だ。ちなみに生産額ベースで日本は70%という高い数値を示しており、平成32年度までの目標値では73%へと引き上げている。カロリーは低いが高付加価値で販売できる野菜や果物で生産力を高められるという試算だ。

 では、なぜ日本政府はこれほどまでカロリーベースでの自給率算出に固執するのか。

 その理由について、ある専門家は「“先進国で最も低い自給率”という文言で国民の危機感をあおり、自給率向上の必要性を訴えることで、農水省は生産力向上に向けた関連予算や補助金を確保したいのだろう」と指摘する。「すべてはコメの減反維持存続政策のためで、農協と天下り団体の生き残る道を作る」ことが目的で、「農水省としては予算獲得のための方便として“有効な指標”だったのでは」と勘ぐるのである。

 財務省によると、食料自給率を1%上げるために国産小麦を年40万トン増産すると、年間420億~790億円の国民負担が生じると試算している。実は、今回のカロリーベースの自給率引き下げは、そうした補助金農政からの脱却を目指す政府内部の農政改革派と財務省の強い意向が反映されたとの見方もある。

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