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【けいざい独談】日本の食料自給率「カロリーベース」の裏のウラ 正直、こんな指標は農業政策に無意味だ

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【けいざい独談】
日本の食料自給率「カロリーベース」の裏のウラ 正直、こんな指標は農業政策に無意味だ

 農林水産省が平成32年度までのカロリーベースの食料自給率目標を、これまでの50%から45%に引き下げた。自給率は4年連続で39%で推移しており、なかなか上がらない数字を、より現実的に改めたというのが理由だ。ただ、海外での自給率は生産額ベースが基本で、日本の自給率を生産額ベースにすると70%に跳ね上がる。数値を低く抑えるカロリーベースでの自給率は、農水省の予算獲得のための“便利な指標”との指摘もある。果たしてカロリーベースの自給率目標は必要なのだろうか。

算出方法に問題あり

 食料自給率とは、国内で消費された食料のうち、国内で生産されたものの割合。昭和35年度の79%をピークに徐々に低下し、コメの凶作に見舞われた平成5年度に過去最低の37%を記録した。その後は40%以上に回復したが、高齢化や耕作放棄地の拡大など国内農業の生産基盤の弱体化により、18年度に再び40%を割り込んでいる。

 50%という自給率目標は民主党政権時代の22年に設定されたが、今後、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などの経済連携が進み、安価な食品の輸入が増えれば、自給率がさらに落ち込む可能性も否定できない。「45%の達成も困難」(政府関係者)というのが実情のようだ。

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