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【憲法特集・前編】「今に見ていろ」ひそかに涙 白洲次郎 GHQ原案に悔しさ

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【憲法特集・前編】
「今に見ていろ」ひそかに涙 白洲次郎 GHQ原案に悔しさ

白洲次郎(左)と白洲がGHQ民政局長のホイットニーに宛てた「ジープウエーレター」。タイプライター(中央上)で白洲が自ら打ったといわれる

 東京都町田市の閑静な住宅街にたたずむ旧白洲邸「武相荘(ぶあいそう)」。来訪者向けの展示ケースに「ジープウエーレター」の名で知られるその手紙はあった。差出人は、外相だった吉田茂の懐刀で、GHQとの折衝にあたった白洲次郎。原案受け取り直後に民政局長のホイットニーへ宛てたものだ。

 GHQ原案は、「日本は自己の安全を保持するための手段としてさえも戦争を放棄する」とする最高司令官のマッカーサーの方針に沿って作られた。敵国日本の弱体化を図るもので、今も国の守りにブレーキをかける9条はここに由来する。

 白洲は英文タイプの手紙で、制定を急ぐGHQの姿勢を「エアウエー(航空路)」と指摘。議論を尽くし、国情に合った憲法の制定を目指す「ジープウエー」に理解を求めた。

 英国留学組で国際経験豊かな自由主義者だった白洲は、当時でさえ非常識な占領軍による「憲法制定」に危機感を募らせたのだ。

 「従順ならざる唯一の日本人」とGHQに評された逸話が残る白洲だが、「GHQが俺を殺しはしないと思うが、もしかしたら…」と家族に漏らし出かけていくこともあった。

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