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【スゴ技ニッポン】「江戸っ子1号」事業化へ 営業・開発など1社に集約、4社協業態勢 1万メートルの〝深み〟も目指す

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【スゴ技ニッポン】
「江戸っ子1号」事業化へ 営業・開発など1社に集約、4社協業態勢 1万メートルの〝深み〟も目指す

海中に投下される江戸っ子1号(江戸っ子1号/海洋研究開発機構提供)

 東京・下町の町工場が中心となって開発した海底探査機「江戸っ子1号」が、製品として事業化されることになった。江戸っ子1号プロジェクト参加5社は、同プロジェクト推進委員会を発展的に解消し、岡本硝子(がらす)(千葉県柏市)の海洋・特機事業部で営業、製造、販売、開発を進める態勢を整備することで合意。国内外の研究機関などをターゲットに、深海探査機ビジネスが大きく動き出した。

 江戸っ子1号は、杉野ゴム化学工業所(葛飾区)の杉野行雄社長(65)が、大阪の町工場が開発した人工衛星「まいど1号」に刺激を受け、自分たち町工場の技術力のアピールと下請け体質からの脱却を目指して開発を提案。同社など数社が東京東信用金庫(墨田区)の中小企業技術支援システムを利用して、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、芝浦工業大学、東京海洋大学と連携し、開発に着手した。

発想に変化が

 平成25年11月に千葉県の房総半島東、水深7800メートル海域で深海魚が泳ぐ姿を撮影。3Dカメラを入れたガラスは800気圧の水圧に耐え、鮮明な写真を撮影した上に、重りを切り離して探査機を回収することにも成功した。

 プロジェクト事務局の同信金では「参加企業からは、社員の意識改革が進んで、部品を作ればそれでいいという考えから、全体を把握しようという発想になってきたとの声を聞く」と指摘する。

 推進委員会では「海底探査機を開発して終わりではない。実用化の段階に入った」と事業化を決定。顧客に責任の所在を明確にする必要があるとして、海底探査機の核になるガラス球の技術を担当する岡本硝子の海洋・特機事業部に集約することになったという。杉野ゴムなど4社は、連携企業として部品の製造、開発で協力する。

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