産経ニュース

【トレンド日本】歴史漫画『センゴク』累計750万部の“秘密”…「通説を否定」、徹底した取材・視点で描く物語に専門家もうなる

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【トレンド日本】
歴史漫画『センゴク』累計750万部の“秘密”…「通説を否定」、徹底した取材・視点で描く物語に専門家もうなる

『センゴク』シリーズの主人公、仙石秀久。相次ぐ合戦の中で、失敗と挽回を繰り返しながら成長していく(c)宮下英樹/講談社

 歴史を題材にしたあまたある漫画の中で、学者や研究者までも注目する人気漫画があるのをご存じだろうか。戦国武将、仙石秀久の生涯を描いたその名も『センゴク』(講談社)。作者、宮下英樹さん自身が古戦場や城跡を踏査し、膨大な資料を読み解いた時代考証や、最新の学説を踏まえた独自の考察を作中に反映。専門家をもうならせる斬新な視点で描かれるセンゴクシリーズの人気の秘密とは。(白岩賢太)

乱世を不器用に生き抜く

 センゴクは、平成16年に週刊ヤングマガジンで連載がスタート。織田信長に才能を見いだされ、羽柴秀吉の家臣となった仙石秀久が、失敗と挽回を繰り返しながら不器用に乱世を生き抜く姿を描く。秀久の立身出世の様子が時代の流れに沿って描かれ、現在は本能寺の変後、秀吉の天下取りを支える戦国期最大のヤマ場を舞台とした第3部「一統記」を連載中。これまで単行本46巻が刊行され、シリーズ累計750万部のベストセラーになっている。

 この作品が他の歴史漫画と最も異なるのは、歴史の通説を否定する宮下さんの考察が作中に反映されている点だ。例えば、信長が1575年に甲州・武田氏を撃破した長篠の戦いでは、かの有名な鉄砲隊による三段撃ち戦法に独自の解釈を加え、武田勢を陣中深くまでおびき寄せて一斉射撃する殲滅(せんめつ)戦だったとするストーリーを展開。細部にこだわったリアルな合戦描写も重なり、このシーンは歴史ファンだけでなく、専門家をも驚かせた。

 他にも、日本史最大のミステリー、本能寺の変の真相や、経済政策を重視した信長の先見性なども宮下さん独自の視点で描かれており、作中に頻繁に出てくる「だがこの通説には疑問が残る」というフレーズは、本作を特徴づける言葉でもある。

このニュースの写真

  • 歴史漫画『センゴク』累計750万部の“秘密”…「通説を否定」、徹底した取材・視点で描く物語に専門家もうなる

「ニュース」のランキング