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【ロケ地巡りの旅】映画「はじまりのみち」 大戦中の実話に登場、古民家「桐生織塾」(群馬・桐生市)

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【ロケ地巡りの旅】
映画「はじまりのみち」 大戦中の実話に登場、古民家「桐生織塾」(群馬・桐生市)

山里の静かな場所にあり、桐生織物の伝統を支える古民家の「桐生織塾」。映画やテレビの撮影地としても利用される=群馬県桐生市梅田町

 群馬県東部に位置し、織都(しょくと)1300年を迎えた桐生市。絹織物の産地として知られる同市には、数多くの歴史的建物や史跡などの文化財が残されている。なかでも、織物記念館や桐生倶楽部、後藤織物のほか桐生が岡動物園・遊園地などは映画やテレビドラマの撮影場所にもなっている。

 そのうちの一つが山里にある桐生織塾。市街地から県道桐生田沼線を梅田湖方面に向かい車を走らせると、道路沿いに桐生織塾と書かれた小さな案内板が掲げられている。脇道に入るとすぐに目に飛び込んでくるのが明治時代の古民家がたたずむ景観だ。

 織塾は桐生の最初の本格的な工場制手工業の発祥である織物工場「成愛社」ゆかりの建物。「織の文化」を間近で見て、触れて、学べる場所として市工房推進協議会が認定した創作工房の第1号として平成元年に開塾した。

 織塾の目の前にある駐車場に車を止め、どっしりとした正門をくぐると、手入れが行き届いた植木と建物のコントラストは見事で、ひと味違った雰囲気を醸し出している。

 ここでは数々の撮影が行われたが、映画監督の木下恵介生誕100年プロジェクトの一つとして制作された「はじまりのみち」の一場面もロケされた。木下の第二次世界大戦中の実話を題材に、映画「陸軍」制作時の背景を交えながら彼の母との家族愛を描いた作品。

 新井求美塾長(53)は「年数回、テレビを含めて撮影依頼があり、利用もされています。桐生織塾は場所が良いところにあり、暖かい時期にはたくさんの見学者が訪れます」と話す。

 桐生織塾では4、10月に着物を展示する企画展を開催。毎週金、土曜日には古い織物道具などの資料を残す屋内を一般公開している。いまもなお使用できる織機などに触れることができ、静けさが残る古民家の織塾は、なぜか懐かしさを感じた。(前橋支局 平田浩一)

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