産経ニュース

【日本の議論】「全国がん登録」義務化まで1年弱 いぜん低い認知度…がん患者個人はアクセスできず、情報管理は大丈夫なのか

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【日本の議論】
「全国がん登録」義務化まで1年弱 いぜん低い認知度…がん患者個人はアクセスできず、情報管理は大丈夫なのか

 日本人の死因1位である「がん」。今や国民病といえるがんをめぐってさまざまな研究が進む中、来年1月から始まるのが「全国がん登録」だ。全国で新たに「がん」と診断された全患者が登録され、がんの地域的な偏りの調査や「がん健診」の効果確認などに役立つと期待されている。一方で、がんという極めてセンシティブな情報を扱うだけに、個人情報の取り扱いには細心の注意が求められる。

 「全国がん登録」とは、平成25年12月に成立した「がん登録推進法」に基づき、28年1月以降に「がん」と診断された全患者を登録する制度。全国の病院と都道府県が指定する診療所が対象で、患者をがんと診断したら必ず都道府県に報告しなくてはならない。報告内容には、診断した医療機関名、日付、患者の氏名や年齢、がんの進行度、放射線や化学療法、外科的治療の有無などが予定されている。

 全国がん登録が始まると、何が変わるのか。国のがんデータベースの整理、管理を担う国立がん研究センター(東京都中央区)の松田智大(ともひろ)室長は「まずは日本で新たにがんと診断された人が何人いるのか、どのがんがどの地域に多いのかなどが分かるようになります」と解説する。複数の医療機関にかかった患者について複数の届け出が出ることや、1人が複数の部位のがんにかかることも予想されるため、都道府県や国は、同一人物であるのか、1つのがんと判断して良いかなど情報を整理、集約。精度の高いデータベースを作製する。

「ニュース」のランキング