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【経済インサイド】「失政」「天下り利権」バター不足で指摘される“きな臭い背景”

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【経済インサイド】
「失政」「天下り利権」バター不足で指摘される“きな臭い背景”

バターが品薄になり1人当たりの購入量を制限した大手スーパー=平成26年11月28日、東京都内

バターの高い関税は天下りの原資?

 バター不足を受け農水省は今年度に1万3000トンのバターの追加輸入を決定したが、この輸入制度もきな臭さを醸し出している。

 国産が足りなければ民間の事業者が輸入すれば済むが、実はバターの輸入は農水省の天下り団体とされる「農畜産業振興機構」が独占的に行っているという。国内の酪農家を守る目的で、輸入には他製品よりも高い関税がかけられている。同じ乳製品でもチーズの関税率は29.8%だが、バター類は29.8%に従量税として1キロ当たり985円が上乗せされる。

 さらに輸入業者などが買い取る際には同機構に1キロ当たり806円の“上納金”(マークアップ)を支払わなければならず、バターは国際価格の3倍近くに跳ね上がっているというのだ。上納金は天下り官僚を養う原資になるとされ、こうした「バター利権」の確保がバター輸入を阻害しているという噂もある。

 農水省のチーズ増産政策のあおり、北海道偏重によるバター生産の構造的課題、天下り団体によるバターの高関税…。西川農水相は先月の会見で「(バター供給に関する)今の制度が万全とはいえないとは思うが、決して支障を出さないで行けるだろうと考えている。当面このような形を取らせていただきたい」と強調。“現状維持”を貫く姿勢を鮮明にした。

 端から見たら明らかに正常ではない日本のバターの供給体制…。果たしてバター不足の真相はいかに?

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