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【経済インサイド】「失政」「天下り利権」バター不足で指摘される“きな臭い背景”

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【経済インサイド】
「失政」「天下り利権」バター不足で指摘される“きな臭い背景”

バターが品薄になり1人当たりの購入量を制限した大手スーパー=平成26年11月28日、東京都内

 農水省によると、家庭用バターの品不足は猛暑だった昨夏の影響で原料である生乳の生産量が落ち込んだことや、乳牛数が減ったことが要因とされる。また、生乳は鮮度が求められる牛乳向けなどに優先的に使われるため、保存できるバター向けは後回しにされることも影響したという。だが、品薄の理由は他にもあるらしい。

チーズ向け補助金が「足かせ」

 農水省は近年、需要が伸びつつある国産チーズの供給を増やすため、数年前から「チーズ向け生乳供給安定対策事業」をスタートさせている。昨年からは、チーズ製造に関わる乳業メーカーや酪農家に対し、52万トンを上限にチーズ向け生乳1キロ当たり15.41円の補助金が支給されている。これはバターに対する補助金より高い。

 全体で52万トンという上限があるため、乳業メーカーなどはバターより優先して「我先に」とチーズ増産に動き始めた可能性も高い。その結果、「バターの生産量が減らされた」と予測するのは当然だ。

 その証拠に25年度の生乳生産量は牛乳など向け(1.1%減)や特定乳製品向け(8.1%減)が減少する中で、チーズ向けは3.4%増加している。26年度(4~11月)も乳製品向けのうち脱脂粉乳・バターなど向けは7.5%減と大きく落ち込むが、チーズ向けは1・9減と減少幅は小さい。

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