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【中国スポーツこぼれ話】
テコンドー審判「優勝したかったら250万ウォン、準優勝なら150万ウォン」…大学受験のため「スポーツ好成績」買う親、歪む中韓“受験戦争”

中国メディアによると、韓国では近年、大学受験でスポーツで優秀な成績を収めた学生に加点される制度を利用するため、保護者が金を惜しまずスポーツの“好成績”を買っているという。一方、中国でも昨年、遼寧省のある進学校が、同じように大学受験で加点されるスポーツ成績優秀者を偽装したのではとの疑いが噴出。中韓の歪んだ受験戦争の実態が垣間見える。(北京 川越一)
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中国のネットメディアが韓国の報道を引用して報じたところでは、2007年に行われた高校生のテコンドーの試合で、審判が保護者に対し、「優勝したかったら250万ウォン(約27万円)、準優勝だったら150万ウォン(約16万円)」などと、成績に応じた賄賂額を提示していたという。05年に行われた高校野球の試合でも、関係者が賄賂を受け取り、試合結果を操作したとしている。
13年には、これもまた高校生のテコンドーの試合で、判定を不服とする選手の父親が、抗議の意思を示すために自殺したという。この事件に絡み、ソウル市のテコンドー協会関係者7人が、収賄の疑いで起訴される事態に発展。“契約”と違う試合結果が、自殺の引き金となったことがうかがえる。
中国メディアは「学歴が重視される韓国では、有名大卒の学生は就職も結婚も非常に有利になる。そのため、年に一度の大学入試は過酷で、メディアから死刑より残酷と言われている」と、韓国の受験事情を哀れんでいる。