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【けいざい独談】「トヨタに負けてるじゃないか!」「こんなデザインで売れるか!」官公庁営業の呪縛解いたホンダ「FCV」役員の怒号…夢のクルマ、もっととんがれ

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【けいざい独談】
「トヨタに負けてるじゃないか!」「こんなデザインで売れるか!」官公庁営業の呪縛解いたホンダ「FCV」役員の怒号…夢のクルマ、もっととんがれ

 「こんなデザインで売れると思ってんのか。トヨタに負けてるじゃないか」

 昨年夏、ホンダ社内に怒号が飛んだ。

 来年度に商品化を予定している燃料電池車(FCV)の試作車の社内お披露目の場である「デザイン評価会」の出来事だ。

 声の主は、四輪事業全般を統括する野中俊彦常務執行役員。その場には、伊東孝紳社長、日本営業担当の峯川尚専務執行役員のほか、営業部門の社員などもいたが、お構いなし。デザイナーから上がってきたクルマを見るなり、みるみる顔を紅潮させ怒鳴り散らしたのだった。

保守的デザインにホンダらしさなし

 何が悪かったのか-。

 野中常務執行役員は、てっきり、2013(平成25)年のロサンゼルスモーターショー、東京モーターショーなどで公開した「FCVコンセプト」のデザインを踏襲した近未来のデザインに実を包んだクルマが出てくると思っていた。だが、出てきたのは現在、官公庁向けにリース販売している「FCXクラリティ」の延長線上にあるデザイン。怒号は「ホンダらしくない守りに入ったクルマ」との思いが頭を強くよぎったからにほかならない。

 ただ、デザイナー側も、自らのこだわりや主張を出すのをぐっとこらえ、現在のFCVユーザーの声を反映したとの思いもある。

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