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【神奈川のノーベル賞候補 新春インタビュー(2)】藤嶋昭さん 「光触媒」の応用技術、身近に広く 東京理科大学長

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【神奈川のノーベル賞候補 新春インタビュー(2)】
藤嶋昭さん 「光触媒」の応用技術、身近に広く 東京理科大学長

東京理科大の藤嶋昭学長

 ●高校での実験体験 学者人生の原点に

 先の大戦中の昭和17年3月、現在の東京都世田谷区で生まれた。2年後に空襲を避けて愛知県へ疎開。小学校までは山道を30分もかけて通い、放課後には野山を駆け回って大自然と触れ合った。

 担任の先生は理科に詳しく、尺貫法が当たり前の時代に1リットルのビーカーに水を入れて「これが重さ1キロだ」と示し、メートル法の世界を紹介してくれた。子供たちを2つのグループに分けて新聞とラジオのどちらが良いかなどを議論させる授業では、論理的に考える姿勢を学んだ。

 中学入学と同時に帰京。19世紀に活躍した英国の科学者、マイケル・ファラデーの講演をまとめた名著「ロウソクの科学」と出会い、感銘を受けた。高校では化学部に入部。さまざまな実験に明け暮れ、学者人生の原点となった。

 横浜国立大時代には、「安上がりの旅行がしたい」と、地方自治体の教育委員会に、宿泊場所を提供してくれることを条件に「出前授業」を提案した。

 福井県や島根県などの小学校で、持参した教材で子供たちに理科の楽しさを伝えて回った。このときの経験が、現在の出前授業にもつながっている。

 ▽座右の銘 「物華天宝(ぶっかてんぽう)」。「豊かな産物は天の恵み」という意味。科学技術の成果も天の宝で、それを探し出すのが科学者の役目だと考える。

 ▽尊敬する人物 マイケル・ファラデー。一般の人に科学の魅力を伝えようとした姿勢に感銘を受けた。

 ▽趣味 読書。中学時代に図書委員となったことがきっかけ。ファラデーの

 ●光触媒とは

 光が当たると、自らは変化せずに有機物の化学反応を促す物質のこと。特に酸化チタンが知られ、光を受けると数万度での燃焼に匹敵する強力な酸化力が生じ、汚染物質や微生物を分解。クリーンエネルギーとしての水素を、水から簡単に取り出す技術としても注目されている。

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