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【日本の議論】「朝鮮人追悼碑訴訟」政治的発言繰り返した“約束違反の表現の自由” 裁判所は断固とした判断示せるか

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【日本の議論】
「朝鮮人追悼碑訴訟」政治的発言繰り返した“約束違反の表現の自由” 裁判所は断固とした判断示せるか

遊歩道付近に設置された朝鮮人追悼碑。この前で集会が繰り返された=群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」

 守る会側はこれまで、集会で政治的発言があった可能性を認めつつ、「行政指導にとどめるべきだ。いきなり“死刑判決(撤去要請)”はない」などと主張している。これに対し八木教授は「『政治的、宗教的な行事および管理を行わない』という設置許可条件がありながら、繰り返し守っていないわけだから、確信犯だ」などと述べ、悪質性の高さから県の判断は適当との考えを示した。

10年前の設置許可は正しかったのか

 問題となっている追悼碑には「かつてわが国が朝鮮人に対し、多大の損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ、心から反省し、二度と過ちを繰り返さない決意を表明する」などと記されている。「追悼碑」にもかかわらず、「追悼」よりも「日本の反省」に重きを置いているようにも見える。

 守る会は当初、大戦下の朝鮮人徴用を「強制連行」と捉える趣旨の文言も碑文に加えようとしていた。これには、さすがに県も待ったをかけ、最終的には「村山談話」の範囲内に収めることでまとまった。

 こうした設置の経緯に対し、八木教授は「(10年前に)県が碑の設置を許可したことにどんな意味があったのか」と疑問を投げかける。大戦下の朝鮮人徴用に関しては、歴史の事実関係や解釈をめぐって、さまざまな意見がある。「(碑の内容は)デリケートな問題、立場がはっきり分かれる。『多大な損害と苦痛を与えた』などの表現は村山談話の趣旨に沿っているということだが、こうした文言は集会になると、『強制連行』を意味することになる。県が最初に設置を認めたところに問題がある」と、当時の県の対応にも苦言を呈した。

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