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【走り出す日本力】いよいよ水素社会 今年は「FCV=燃料電池車」元年になる

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【走り出す日本力】
いよいよ水素社会 今年は「FCV=燃料電池車」元年になる

 平成27年は、走行中に水しか出さない究極のエコカー「燃料電池車(FCV)」の“普及元年”となる。トヨタ自動車が世界初の一般向けFCV「MIRAI(ミライ)」を26年末に発売したのに続き、ホンダも27年度内に販売開始する。かつては1台1億円といわれたFCVだが、技術革新により補助金込みで1台約500万円に価格が下がった。水素社会がいよいよ身近になってきた。

 「ミライとともに未来がやってきた」

 トヨタの豊田章男社長は、ミライの発売にあたってこう宣言した。

 トヨタは平成4年からFCVの開発を始め、14年から官公庁や企業向けに限定リース販売を始めたが、20年時点でもリース料は月額84万円と高額だった。一般販売までに、実に20年の歳月がかかったことになる。

 FCVの開発責任者、田中義和主査は「燃料電池の技術は化学反応を扱う。“自動車屋”としては経験がなく、開発に時間がかかった」と説明する。最大の難関は燃料電池システムの小型化・低価格化だった。

 FCVは既存の電気自動車(EV)と同様に、エンジンの代わりにモーターで車を動かす。EVとの違いは、タンクに補充した水素と空気中の酸素を燃料電池に送り込み、自動車自らが発電するところだ。

 水素や酸素の化学反応で電気を生み出す「セル」という基幹部品は、電極や電解質膜を重ねた板状のものだ。車を動かすのに必要な電力を作るには、セルの枚数を増やして重ね合わせる必要があり、当初はそのものが非常に大きかった。

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