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【経済インサイド】このままだと中国の「思うつぼ」 TPP「来年5月合意」逃せば交渉は「中断」に

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【経済インサイド】
このままだと中国の「思うつぼ」 TPP「来年5月合意」逃せば交渉は「中断」に

TPP交渉は昨年に引き続き今年も終止符を打てなかった。このまま“漂流”すれば「中国の思うつぼ」との見方も。写真は11月に北京で開かれたTPP首脳会合に臨む安倍首相(右)と甘利TPP相(代表撮影)

 安倍晋三政権が成長戦略の柱に据える環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉は今年も終止符を打てなかった。日本政府内では遅くとも来年5月までに合意できなければ、交渉は事実上の中断が避けられないとの見方も強まっている。通商交渉は長期化するほど暗礁に乗り上げかねず、このままでは日米主導の新たな通商秩序の構築を牽制(けんせい)したい中国の「思うつぼ」と危ぶむ声も上がる。

早くて来年3、4月

 「今後の交渉は米国の政治日程をにらみ、時間との勝負になる」。日本の交渉筋はこう焦燥感を募らせる。

 TPP交渉は今年11月に中国・北京で開かれた参加12カ国による首脳・閣僚会合で、日本が合流した昨年に続いて年内の大筋合意が断念された。12月7~12日には米ワシントンで首席交渉官会合が開かれ、難航分野の着地点を模索したが、大きな進展はみられなかった。このため、12カ国は年明けにも再度、首席交渉官会合を開き、大筋合意の舞台になる閣僚会合の開催につなげる方向で調整する。

 ただ、米国内の事情を踏まえると、確かに12カ国は悠長に構えていられない。

 米国は来年夏以降、2016年の次期大統領選に向けた動きが本格化し、オバマ政権のレームダック(死に体)化が加速する。そうなれば、TPP交渉は“旗振り役”である米国が身動きをとれなくなる恐れは大きい。日本政府内で合意期限は「来年5月」とささやかれる根拠もここにある。

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