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【スポーツ雑記帳】伊藤園レディース優勝「前田陽子」は1月まで時給810円の「段ボール工場女子」だった…華やか女子ゴルフ界に賭ける無数の“赤貧女子”たちの人生

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【スポーツ雑記帳】
伊藤園レディース優勝「前田陽子」は1月まで時給810円の「段ボール工場女子」だった…華やか女子ゴルフ界に賭ける無数の“赤貧女子”たちの人生

 優勝したコースは多くの池がレイアウトされ、戦略性が求められる。池の近くにピンが切られると、多くの選手は池を避ける。前田は左側にある池に打ち出し、右に切れる持ち球のフェードボールでピンを的確にとらえた。額に汗したお金で培った“一球入魂”の技術で優勝したのである。

 優勝賞金1800万円と来季のシード権。「ゴルフをやめないでよかった。格好いい車に乗りたいなあ」。工場女子はちょっとだけ、華やかな世界に目を向けた。

 そういえば、11月23日に終わったエリエール・レディースで2位タイに入った鈴木愛(20)も“波瀾万丈劇”を持つ。09年、中学3年のとき、鈴木が四国女子アマで優勝すると、高校は故郷・徳島から環境のいい鳥取に越境入学。愛がホームシックにかかると心配した、鈴木家は一大決心。父・健司さんは3代続いた製材業をたたんで、鈴木の母、姉、妹、弟と一家で移住。父は新たに鳥取で仕事を探した。

 「すごいものを背負っているという感じがしますけど、私はもうやるしかない」と鈴木。昨季のプロテストに合格すると、実質ルーキーイヤーの今季、四大大会の日本女子プロ選手権を制するなど5997万4436円を稼ぎ、賞金ランクも12位(11月25日現在)につけている。

 経費節約のため、移動は基本的に母・美江さんが運転する中古のマーチ。この1年間で7万キロを超えたという。実に地球1・75周にもなる距離。鈴木家が愛に懸けた思いは実ったのである。

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