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【日本の議論】「黙秘」は正義か、合理的か…可視化時代「黙秘は武器になる」という日弁連戦術は本当か

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【日本の議論】
「黙秘」は正義か、合理的か…可視化時代「黙秘は武器になる」という日弁連戦術は本当か

 日弁連刑事弁護センター事務局長の秋田真志弁護士は「従来は供述調書に署名しない、あるいは調書の任意性を争う戦術が主流だった。しかし取り調べが可視化されたことで、黙秘が容易になった」という。

 取り調べの可視化は、大阪地検で平成22年に起きた押収資料改竄(かいざん)事件をきっかけに議論が本格化し、拡大の一途をたどっている。

 検察当局は10月1日、それまで東京・大阪・名古屋の特捜部などが手掛ける独自捜査事件や裁判員裁判対象事件で「試行」してきた可視化を「正式実施」に移行。警察当局も裁判員裁判対象事件などで可視化の拡大を進めている。

 秋田弁護士によると、録音・録画のない密室での取り調べでは、仮に黙秘を助言しても、容疑者は脅迫的な取り調べや取調官への“迎合”などで、自分に不利な供述をしてしまう場合が多かったという。「しかし可視化された取り調べでは、『第三者も記録を見る』という意識が働くため、容疑者は黙秘を頑張れる」(秋田弁護士)

 さらに秋田弁護士は「無実の人でも思い込みや記憶違いをする。それらに基づいて供述すると、(捜査側に)無実の訴えを潰されたり、信用されなかったりする。黙秘はそうしたリスクを回避できる」と説明した。

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