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【日本の議論】「牛」に続き「豚レバー」も、広がる生食禁止の理由…食中毒だけでない、「E型肝炎」が怖い

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【日本の議論】
「牛」に続き「豚レバー」も、広がる生食禁止の理由…食中毒だけでない、「E型肝炎」が怖い

生の豚レバー。レバ刺しとして食べる人もいるが、生食はE型肝炎などの感染のリスクが高い

 豚の内臓や肉の生食が禁止されるようになった背景には、5人の死者を出した平成23年の「焼肉酒家えびす」の食中毒事件がある。この事件を受け、厚労省は24年7月に牛レバーの生食提供を禁止。ところが、今度は代替品として、従来は火を通さずに食べられることは少なかった豚レバーが提供されることが増えたのだ。

 厚労省が同年12月に行った調査では、首都圏を中心に全国80店で豚レバーの提供が確認された。厚労省は豚の生食を提供しないよう通知を出したが、改善がみられたのは10店のみ。通知に基づく指導には限界があることから、厚労省の調査会は法に基づく規制が必要と判断し、牛レバーに続き豚肉の生食も提供が禁止されることになった。

■死亡例もあり…怖いE型肝炎

 ところで、豚を生で食べると危険があるというE型肝炎はどのような病気なのだろうか。

 肝炎にはA型からE型まで5種類があり、原因のウイルスも異なる。もっとも古いB型肝炎ウイルスは1964年に発見され、一番最近発見されたのが89年のC型肝炎ウイルスだ。ほとんど存在が知られていないが、B型肝炎が慢性化した患者がかかる危険があるのは「D型肝炎」だ。

 このうち、豚肉などの生食で感染するリスクがあるのがE型肝炎。E型肝炎ウイルスに感染した動物の肉や、汚染された水などを摂取することで感染する。同じく食べ物や水などから感染するA型肝炎と症状は似ている。4~8週間程度の潜伏期間を経て急性肝炎を起こし、発熱や肝機能の悪化などの症状が現れる。

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