産経ニュース

【日本の議論】「牛」に続き「豚レバー」も、広がる生食禁止の理由…食中毒だけでない、「E型肝炎」が怖い

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【日本の議論】
「牛」に続き「豚レバー」も、広がる生食禁止の理由…食中毒だけでない、「E型肝炎」が怖い

生の豚レバー。レバ刺しとして食べる人もいるが、生食はE型肝炎などの感染のリスクが高い

 「豚レバ刺し」に代表される豚肉の生食が年明けにも規制される。厚生労働省の調査会が6月、食中毒やE型肝炎の発症リスクが高いとして、飲食店での豚の生食提供を禁止する方針を決定したためだ。年明けにも食品衛生法に基づく企画基準が改正される見通しだが、豚の生食はなぜ危ないのか。そして、E型肝炎とは怖い病気なのだろうか。

■牛レバーの“代替”で豚レバー広まる

 豚肉の生食が禁止される方向になったのは、生食は危険であるにもかかわらず、豚のレバ刺しなどを提供する店が増えてきたからだ。厚労省によると、過去10年間に豚レバーの生食が原因とみられる食中毒で32人の患者が出ているほか、豚レバー由来とみられるE型肝炎による死亡例も報告されている。これまで豚レバーの生食は一般的ではなかったことから、関係者は「10年で32人という数字は決して少ないものではない」と話す。

 なぜ、豚の生食は危険なのか。厚労省の担当者は「豚の内臓は、E型肝炎ウイルスや寄生虫などに汚染されていることが多いからだ」と指摘する。さらに、豚は牛肉などに比べ内部まで汚染されるため、「安全に食べるには十分な加熱が必要となる」という。以前は「豚肉を生で食べるのは危険だ」との考え方が主流だったため心配はなかったというが、最近では牛の代替品として、また、通常では食べられない「裏メニュー」などとして、こうした豚の生食が人気を集めていると担当者は危惧する。

「ニュース」のランキング