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【正論講演】中国は日米と戦争するか スケープゴートは日本 尖閣に手を出す可能性は「ある」 防衛大・村井教授

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【正論講演】
中国は日米と戦争するか スケープゴートは日本 尖閣に手を出す可能性は「ある」 防衛大・村井教授

村井友秀防衛大教授の講演に熱心に耳を傾ける群馬「正論」懇話会の会員ら=10月30日、前橋商工会議所

 日本が中国との戦争を防ぐには、日本の軍事力を大きくすることだ。大きくすると平和になる。こういうメカニズムだ。軍事力を大きくすれば戦争になり、小さくすれば平和になるという単純な発想では平和は維持できない。これはローマ以来、つまり「平和を欲すればすなわち、戦争に備える」「軍備を怠るな」。それが平和を維持するためのポイントだ。これは2000年前からの世界の常識。日本は世界の常識に従うことだ。

 もちろん、こういう議論もある。日本が軍事力を拡大すれば、中国も軍事力を拡大する。戦争にはならないが、軍拡競争になる。確かに、これは大きなマイナスだ。戦争をすれば経済的に儲かるというのは、他国が戦争しているときであって、自分が戦争して得になることはない。

 では、軍拡したら損ではないのか。もちろん、コストはかかる。問題は、軍拡したときのコストと、戦争になったときのコストだ。軍拡したときのコストは軍拡競争というコスト。でも軍縮したら、その最大のコストは戦争になる。

 合理的な選択とは何か。最大の損害の小さい方を取ることだ。これが国際関係での合理的な選択で、だとすると、軍縮したときの最大のコストは戦争。軍拡したときの最大のコストは軍拡。私は戦争のコストの方が軍拡よりも大きいと思う。だから、より小さなコスト、すなわち軍拡を取る。

              

 村井友秀(むらい・ともひで) 昭和24年、奈良県出身。48年、大阪大文学部卒、56年、東大大学院国際関係論博士課程を満期退学。専門は東アジア安全保障、中国軍事史。平成5年に防衛大国際関係学科教授に就任。「失敗の本質」(共著、ダイヤモンド社)、「中国をめぐる安全保障」(共著、ミネルヴァ書房)など著書多数。

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