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【正論講演】中国は日米と戦争するか スケープゴートは日本 尖閣に手を出す可能性は「ある」 防衛大・村井教授

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【正論講演】
中国は日米と戦争するか スケープゴートは日本 尖閣に手を出す可能性は「ある」 防衛大・村井教授

村井友秀防衛大教授の講演に熱心に耳を傾ける群馬「正論」懇話会の会員ら=10月30日、前橋商工会議所

 米中間のパワーシフトを考える上で重要なのは、どの場所で衝突が起こるかということだ。(米ハーバード大教授の)ジョセフ・ナイ氏は「米中間のパワーシフトは起こらない。今の実力は米国を10とすると中国は1。軍事力が将来にわたって逆転することはない」といった。しかし、この議論は雑だ。これでは日米戦争を説明できない。

 これを説明するには、軍事力は距離が遠くなればなるほど落ちるLSGという理論が必要になる。制空権は距離の2乗に反比例するといわれている。

 日本周辺の東シナ海、西太平洋でみると、米国の場合、軍事力はあまり下がらない。制空権がなければ制海権はなく、制海権がなければ、上陸(地上戦)はできないとされるが、米国の特徴は、航空母艦を多数抱え、肝の制空権が下がらない点だ。9万トンの空母なら90機、6万トンなら60機の軍用機を載せられる。これは動く飛行場で、9万トンの空母が3隻あれば日本の航空戦力(約200機)に匹敵する。米国の空母は原子力で動くため航続距離も長いから、距離が離れても軍事力はほとんど下がらない。

 中国はどうか。何とか空母は造ったが、技術的な問題で、スピードが出ない。スピードが出ないと重い飛行機を飛ばせないから、それほど脅威にならない。

 今の戦争は何が攻めてくるか。戦艦でも飛行機でもない。ミサイルだ。中国は沿岸、陸上に数多くのミサイルを保有するが、中国が飛ばせるミサイルの距離はせいぜい600キロ。日本周辺で比較すると、米国の方が上だ。

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