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【総支局記者コラム】青蓮院門跡に「青龍殿」建立 伝統を現代に生かすバイタリティーに感服した 京都総局長・深堀明彦

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【総支局記者コラム】
青蓮院門跡に「青龍殿」建立 伝統を現代に生かすバイタリティーに感服した 京都総局長・深堀明彦

京都市内が一望できる青龍殿の大舞台=3日午後、京都市山科区(恵守乾撮影)

 京都・東山の門跡寺院、青蓮院(しょうれんいん)が、国宝の仏画「不動明王二童子像」(青不動)を安置する「青龍殿」を同寺院の飛び地境内「将軍塚」(京都市山科区)に建立。今月初旬に行われた落慶法要に参加した。建物は大正2年に建設された木造の和風大建築「平安道場」を解体移築したものだという。大阪から京都に赴任して4日目。京都の歴史の重みに圧倒される体験だった。

 青蓮院は天台宗の開祖、最澄が比叡山に造った住坊がルーツとされる天台宗の寺院。門跡寺院とは皇族や摂関家の子弟が門主をつとめる寺院で、現門主の東伏見慈晃師は天皇陛下のいとこにあたる。このため落慶法要には三笠宮家の彬子さま、半田孝淳・天台座主をはじめ約700人が参列。彬子さまは「貴重な仏教絵画を美術品として展示するのではなく、祈りの対象として拝むことができるのはすばらしいこと」と話された。

 青龍殿のもととなった平安道場は、大正天皇の即位を記念して「武徳殿」として北野天満宮前に建設された武道場だった。戦後は京都府に移管され、府警の柔剣道場として、その後は青少年向けの武道場として使用されていた。しかし老朽化が進んだことから平成10年に閉鎖され、解体処分の対象となっていた。山田啓二知事が就任後に訪れた際は「今にも倒壊しそうな廃屋だった」と語る。

 一方で平安道場は、基礎にれんがを使用するなど、西洋の技術を導入した大正時代の建築を象徴する和風の木造大建築物で、また推定樹齢200年のヒノキの柱(約12メートル)が12本も使われるなど、地元では当時、保存運動も起きていたという。

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