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【経済インサイド】供給過剰の元凶「中韓」に怒る世界の鉄鋼業界…「それでも政府支援」を知り、USTRは韓国代表に詰め寄った

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【経済インサイド】
供給過剰の元凶「中韓」に怒る世界の鉄鋼業界…「それでも政府支援」を知り、USTRは韓国代表に詰め寄った

中韓の増産による供給過剰で、世界の鉄鋼業界がいらだちを募らせている(写真は国内メーカーの高炉)

 世界の鉄鋼業界が韓国と中国にいらだちを募らせている。中韓両国の鉄鋼大手は近年、政府支援を背景に生産能力を急拡大。2015年の世界の粗鋼生産能力は消費量を4割近く上回る見込みで、過剰供給による市況悪化が各国鉄鋼会社の経営を圧迫しているからだ。各地で反ダンピング(不当廉売)調査など通商摩擦も頻発。9月にはJFEスチールがベトナムで計画していた製鉄所建設が中止に追い込まれるなど日本メーカーにも影響が及んでおり、中韓大手に対する“ブーイング”が高まっている。

市場価格2~3割落ち込む

 「まさかこの供給過剰の状況で、政府系金融機関に救済させるつもりなのか!」。6月5、6日にパリで開かれた経済協力開発機構(OECD)鉄鋼委員会。業績不振に陥った韓国鉄鋼大手、東部製鉄に対し、政府系の韓国産業銀行などによる金融支援の方針が事前に報道され、米通商代表部(USTR)の出席者は韓国の代表にこう詰め寄ったという。

 委員会は12年から深刻化する供給過剰問題を議論し、昨年12月の会合では米国や欧州連合(EU)、中南米鉄鋼協会などが韓国や中国を念頭に生産能力拡大につながる政府支援措置への懸念を表明。5月のOECD閣僚会合でも議長サマリーに「過剰能力問題への対応の必要性」が盛り込まれた矢先の報道に出席者の不満が噴出した。

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