産経ニュース

【よむスポーツ】星稜・松井「5敬遠」 明徳ナインが畏れたものは観客席からの怒号ではなかった

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【よむスポーツ】
星稜・松井「5敬遠」 明徳ナインが畏れたものは観客席からの怒号ではなかった

1992年の夏の甲子園で、星稜の松井は5打席連続で敬遠された。指示した明徳義塾の馬淵史郎監督に諦観があった。投手・河野、捕手・青木=1992年8月16日、甲子園球場 

 あけすけな物の言い方である。

 「アスリートには、勝ち負けか、記録しかないんです」

 小欄に目を留められた方は、しばし、この言葉の主に思いを巡らせていただきたい。

 虚飾がない。だから、言葉がストンと胸に落ちる。諦観が備わるだけの、年季を蓄えた人だろう。勝負の現実を知っている。死線をくぐるとまではいわないけれど、それに近い難路をいく度も踏み越えている-。

 そんな人物像に行き着いた方は、鋭い。

■  ■  ■

 一世一代の大舞台を、役者として踏む。勝負師にとって、これに勝る冥利はあるまい。ノンフィクション作家の門田隆将氏は『あの一瞬 アスリートはなぜ「奇跡」を起こすのか』(新潮社)の中で、今もなお色あせない名勝負、名場面を演じた役者たちの心象風景を描いた。今回は、その第10章『全力で「分力」を叩く』から。

■  ■  ■

このニュースの写真

  • 星稜・松井「5敬遠」 明徳ナインが畏れたものは観客席からの怒号ではなかった
  • 星稜・松井「5敬遠」 明徳ナインが畏れたものは観客席からの怒号ではなかった

「ニュース」のランキング