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【日々是世界】「中国の手足、学問の自由を無視」 北米で相次ぐ『孔子学院』批判と閉鎖

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【日々是世界】
「中国の手足、学問の自由を無視」 北米で相次ぐ『孔子学院』批判と閉鎖

 最近もある“事件”が起きている。今年7月、ポルトガルで開かれた中国研究者らの学会。現地の孔子学院も運営にかかわったこの学会で漢弁のトップ、許琳氏(60)は、資料冊子に台湾の組織に関する紹介文があったことを問題視し、該当ページを破った上で参加者に配布させた。孔子学院が中国政府の価値観を押しつける象徴的な一幕といえ、両大学の方針決定に影響を与えた可能性がある。

「運営は北京政府だ」

 言論や学問の自由擁護の観点から孔子学院を批判する米国内の声に、中国側も反論する。中国共産党機関紙、人民日報系の国際情報紙、環球時報(電子版)は6日、王徳華特約評論員の論評を掲載。王氏は「米国の学問の自由は口先だけだ。米国の大学が孔子学院を封鎖するのは、米国の一部エリートの文化や制度に対する自信のなさの表れだ」「中華文明は5000年にわたって連綿と続くが、米国は200年余りしかない。文化の奥深さは中国に遠く及ばない。彼らは恥ずかしく、怖いのだ」と主張した。だが、論評は、米国側が学問の自由の侵害の具体例として示す「天安門事件」や「チベット問題」に触れていないため(触れられないため)、議論はかみ合わない。

 カナダでも1日、トロントの教育委員会が孔子学院との関係解消を決めた。「教育委員会の方針転換は、まったくもって正しく、大賛成だ」。カナダの有力紙グローブ・アンド・メール(電子版)は2日付の社説で、教育委員会の決定を称賛。次のように指摘して、孔子学院への不信をあらわにした。

 「孔子学院を運営しているのは孔子ではない。北京の政府だ。25年前に天安門広場の学生たちを武力弾圧し、今日、香港での民主化の動きを違法だと呼んでいる政府が管理しているのだ」(国際アナリスト EX)

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