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【日本の議論】子供の声は「騒音」か…脅迫、訴訟、保育所そばに「ドクロ」「般若」の看板まで

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【日本の議論】
子供の声は「騒音」か…脅迫、訴訟、保育所そばに「ドクロ」「般若」の看板まで

 看板には、子供の声を「児童虐待まがいの騒音」と表現し、「堪えられなければ、地域から出て行けというのでしょうか」などと書かれていた。保育所側は「看板をみて泣き出す子供もいた。防音壁など騒音対策も行い、近くには『子供の声を聞くと元気をもらえる』というお年寄りもいるのだが…」と頭を抱える。

都の騒音条例見直しへ

 これらの訴訟の根拠となっているのが、東京都が定める「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」だ。

 同条例では、騒音について「何人も規制基準を超える騒音を発生させてはならない」と規定。住宅街では日中に45~50デシベル以上、夜間・早朝は40~45デシベル以上の騒音を敷地外に漏らすことを禁じている。

 50デシベルは人が会話をする程度の音。環境省の所管する騒音規制法や、他道府県の条例では規制対象を工場や事業所、建設現場などに限っているが、「都条例では、昔から『何人も』と規定してしまっているために子供も例外ではなくなっている」(都担当者)という。

 この条例をめぐっては19年、東京都西東京市の公園の噴水で遊ぶ子供の声などに、精神的苦痛を受けているとした近隣女性の訴えを東京地裁八王子支部が認め、噴水使用などを禁じる仮処分を決定。

 神戸市の訴訟のケースでも、原告側は訴えの根拠として、「東京都が定めている以上、神戸市が工場などを対象に定めた規制基準は、保育園にも適用されるべきだ」などの主張をしているという。

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