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【島が危ない 北の海の火種(4)】「北の国境」弱体化させる過疎…細る漁業・観光、打開策見出せぬ“無策”

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【島が危ない 北の海の火種(4)】
「北の国境」弱体化させる過疎…細る漁業・観光、打開策見出せぬ“無策”

 礼文島でも漁師の数は減り続けている。礼文町の藤田敏春町議(59)によると、最盛期には1500人から2千人はいたが、今は約300人に減った。

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 利尻、礼文両島とも、漁業衰退に歯止めをかけようと、島外から漁業希望者を募り、国と道、町が経済的、技術的な補助をして漁師を育てる「漁師道」という施策を講じている。利尻町では6人が、利尻富士町では7、8人が、礼文町では4人が、漁師の道を歩み始めているが、まだまだ効果は出ていない。

 漁師の数が減る大きな原因は、他の離島と同様、油代の高さだ。利尻富士町の長岡俊裕町議(57)は「重油は1リットル120円ぐらいする。昭和50年ごろは50円ぐらいだったから、今は倍以上だ」と嘆く。

 利尻、礼文両島にとって観光も大きな収入源だが、それも年々減り続けている。

 利尻島では昭和49年に国立公園に指定されてから観光客は増え、平成15年ごろまでは27万人だった。ところがその後、毎年減って、今は15万人前後という。礼文島でも観光のピークは14、15年ごろ。年間30万人を超えていたが、今は半分以下の13万人台だ。

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 漁業、観光業の衰退は過疎化を加速させる。

 ニシン漁が盛んな昭和30年ごろ、利尻島には2万人が住んでいたというが、今は5千人強。礼文島も昭和30年ごろは1万人いたが、今は2700人。65歳以上は38%。漁師の65歳以上は50%を超えるという。

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